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2005年 01月 20日
来週急にゼミで発表することになって、その準備にどうしても必要な本があり、まず自分の学校の図書館を探したところ見つからない。他大にあった。それはそれでいいのだが取り寄せるには時間が足りない。ふと思いついて地元の図書館のOPACを検索したらなんと見つかった。なんでこんな本が? でもよかった。明日行ってみよう。
なんだかこのごろ気ぜわしくてあれこれのことが手につかない。 時どき私はそんな路を歩きながら、ふと、そこが京都ではなくて京都から何百里も離れた仙台とか長崎とか――そのような市へ今自分が来ているのだ――という錯覚を起こそうと努める。私は、できることなら京都から逃げ出して誰一人知らないような市へ行ってしまいたかった。第一に安静。がらんとした旅館の一室。清浄な蒲団。匂いのいい蚊帳と糊のよくきいた浴衣。そこで一月ほど何も思わず横になりたい。希わくはここがいつの間にかその市になっているのだったら。 (梶井基次郎「檸檬」より)
by wayakutaro
| 2005-01-20 02:23
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